NTT docomo R&D 視察

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 2008年12月17日、澁澤ゼミは横須賀リサーチパークに位置するNTT docomo R&Dセンターに視察訪問しました。『想像を創造へ』人をはじめあらゆるものが繋がる移動通信の実現は、生活をより豊かにしていきます。そのようなdocomo R&Dが描く未来のビジョンの一端を実際に体験し、見学させていただきました。


 展示ホールである「WHARF」は、Wealth, Human Activities, and Revolution for the Futureの頭文字だ。文字通り未来の豊かさと人の活動、変革を意味する。4つのブースからなる「WHARF」では、将来の最先端技術の様子を映像シアターで見学し、未来のライフスタイルをバーチャルリアリティで体感することが可能である。以下のような、より実現化に近いテクノロジーは、その現物を直接体験することができた。
音のバーコード
 従来の技術では、音波を使って声を伝える通話の技術が確立されてきた。これに加えて、データを同時に送る技術が、音のバーコードである。これまで、声のみでの伝達が困難であったURL情報などが音波を通じて受信できれば、今まで以上にweb情報にダイレクトにアクセスしやすくなる。また、これを応用すると、「テレビやラジオに携帯電話を向けることで番組に関連したwebサイトのURLが自動的に入手できる」「日本語の音声ガイド前に携帯電話をかざすことで、他言語のガイダンスを文字情報で受け取れる」といった新たな携帯端末の利用の可能性が開かれる。
ワイヤレス充電器
 磁場を発生させ、空間を通して電力を送る「電磁誘導」の技術を利用したのがワイヤレス充電器である。現在研究中の薄いコイルシートをあらゆるものに組み込むことで、どこにでも置くだけで携帯電話の充電が可能となる。カフェなどのテーブルに組み込むことで、その利便性が大きく発揮されると考えられる。多様なサービスを有する携帯電話をバッテリーを気にせず利用するために、今後期待される技術である。
Yubi‐Wa
 指1本で話せる未来の指輪型携帯電話である。骨伝導技術を利用することで、Yubi-Waを装着した指先を耳に当てることで通話が可能となる。従来の携帯電話と異なり、「持つ」から「身につける」という概念を連想させる。docomoが取り組む最先端のウェアラブルなコミュニケーションスタイルが、人々の生活をより身軽なものにしていくと考えられる。また、指先の動作に連動させ、テレビや証明の電源操作やドアの開閉操作などを可能にすることも考えられている。類似した機能を持つリストウォッチ型の「UbiButton」も併せて研究開発されており、そちらも体験することができた。
 docomo R&Dセンターでは、常に発展する移動通信技術の研究を進めている。FOMAの高速化を実現するためのSuper 3G(発展型第3世代)及び4G(第4世代)の研究開発・標準化を推進している。ネットワークのIP化やSuper 3Gから4Gへのスムーズなプラットフォームの移行作業など、通信速度向上だけでなく安定したワイヤレスネットワークを提供するといったサービスを実現することで、ユーザーにとってより価値ある便利な環境を形成しようとされている。
 本視察以前に澁澤ゼミでは携帯電話についてディベートが行われ、規格や技術、様々なビジネスモデルや海外事情などあらゆる側面から携帯電話について調査を重ねていた。そうした中で今回、「ワイヤレスアクセス技術」や「ネットワーク技術」、「マルチメディア技術」の3つを柱とし、次世代移動通信の実現に向けた研究開発に取り組むdocomo R&Dセンターを視察したことは、大変貴重なものとなった。
文責 大久保 宏紀