海外視察2008 KOMO Radio

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 KOMO RADIOは、シアトルを拠点としたAMラジオ局で、テレビ局も擁する米国では珍しい総合的なマスメディアです。また、ラジオではニュースを専門とし、放送内容を特化することで成功したラジオ局といえます。KOMO RADIOでは、レクチャーと共に、実際に多くの見学をさせていただきました。


 ラジオ局はデジタル化が強制ではないため、完全移行は10年程先だという。音楽に関しては、すでにインターネットの影響を受けていて、これからますます厳しい状況になると考えている。澁澤ゼミでもお馴染みとなっているインターネットラジオは、免許が不要で簡単に音声による情報発信が可能なため、ミュージシャンやアーティストが自分自身の音楽をファンに発信するといったことが、確立している。そんな中、ニュースや天気予報といった情報は、独自での制作が難しいことから、KOMO RADIOではニュースプログラムに注目・成功し、今ではラジオが無くなることは考え難いとしている。
 また、近年では人口増加に伴う道路渋滞の急増で、車内リスナーが増加している。そこで、KOMO RADIOは局の馴染み深い、4の付く時間(4分・14分・24分…)に渋滞情報を流すようにしている。これは局にとって大きなポイントとされていて、リスナーにとっても欠かせないものとなっている。
 ラジオ広告についても、米国のリスナーはとてもオープンにCMを受け止めていて、利用価値が高いとされている。CM・渋滞情報等、放送するタイミングを工夫し確立すること、よりリスナーに密着し、地域の事情に見合った経営戦略を展開していくことが、成功、そしてデジタル時代で生き残るためのカギとなる。
 KOMO RADIO視察中、生放送中のスタジオを見学させていただき、大きなサプライズを受けた。内容は、シアトル中に日本から大学生が視察に来ていることを目の前で放送していただいた。これには、ゼミ生一同興奮した。
 今回の視察は、テレビ局との比較ができるような内容となっていたため、デジタル移行への違いを肌で感じることができた。視察前半に行われた地方テレビ局に比べ、ラジオ局は社員も多く、施設も充実していた印象を受けた。広い社内で、サーバー室や実際に作業されている編集室、スタジオやデスクなど案内していただいた中で、どの社員の方々も生き生きと働いており、会社としての明るさや余裕を感じ、同時に地方テレビ局と差を歴然とさせるものだった。このような違いは、日本でもますます見られるようになるかもしれない。
 ゼミでのネットラジオに参加していることもあり、KOMO RADIOの視察は大変興味深かった。あれほどの距離で放送中の現場に居ることは、大変貴重なひと時だと実感する視察となった。
文責 坂村 愛実