セブン&アイ独自電子マネー「nanaco」実態調査

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4月23日から、セブン&アイホールディングスが発行するプリペイド型の新しいICカード型電子マネー「nanaco」が始動されました。今回は、そんなnanacoについてどれくらいの人が使われているのかを実際に調べてみました。


○「nanaco」とは?
セブンイレブンで利用できる電子マネーで、事前に入金しておいた金額まで買い物ができる。非接触IC内蔵のカード型とNTTドコモ・auのおサイフケータイ用向けのモバイルの2種類が用意され、カード発行手数料300円(モバイル版は無料)を支払い、登録後すぐ利用できる。nanacoにチャージできる金額の上限は29,999円で、当面は現金でのみ対応する。年会費は不要である。
この電子マネーは、プリペイド式の長所を生かし年齢を問わず誰でも申し込みができる。また、ポイントサービスも提供される。100円(税抜)の決済につき1ポイントが付与され、貯まったポイントは1ポイント=1円として交換ができる。ただ、交換には交換するポイントの1%が交換手数料(小数点以下切り上げ)として必要である。
○実態調査その1
まず、第一に電子マネーであるnanacoはやはり、秋葉原での利用が高いのではないかという予想から、秋葉原にあるセブンイレブンさんに協力を頂いた。各店舗での細かなデータはないのだが、「だいたい20人に1人くらいの割合でnanacoが利用されている」とのことだった。また、住宅地に囲まれたある板橋区の店舗に聞いたこところ、ここも「20人に1人くらいの割合で利用されている」とのことだった。
○実態調査その2
同様に東洋大学構内のセブンイレブンでも聞いたところ、上記2店舗と比べてとても利用率が高く、5人に1人くらいの割合で利用されているとのことだった。東洋大学での利用率は比較的に多いことがわかる。
この要因の1つとして、混雑状況が影響していると考えられる。東洋大学のセブンイレブンでは、お昼のピーク時には、とても多くの学生が駆け寄り、長蛇の列を作る。その列は欲しい品物の置いてある棚までたどり着くためには、相当の覚悟を要する。また、1度店舗に入ったら、しばらくは出て来られないほどの混雑ぶりである。そんな中、決済が早く済むnanacoを取り入れることは学生にとって大きな利点であろう。
セブンイレブンの店員さんに、今後、nanacoが利用者増加してほしいかとアンケートした。店員としてのメリットというより、混雑したときのお客様がnanacoを利用した時の方が確実に早く流れる。お客様の朝のストレスが少しでも軽減されるならば、朝の忙しい時には、とてもいいのではないかということだった。また、各店舗でnanacoをとても宣伝している。始めは、加入することに拒まれるケースが多かったというが、CMが始まったことの効果により、加入者数は増加の傾向にあるということだった。
○まとめ
 nanacoは、こうした消費者の傾向を受け順調に加入者数を伸ばしている。サービス開始から29日目の5月21日には早くも100万件を突破し、5月28日からはサービスエリアが全国11,730店に拡大され、さらなる発行件数の増加が期待できる。発行件数100万件の内訳はnanacoカードが約85%・nanacoモバイルが約15%で、カードを購入するだけですぐ使え比較的老若男女に受け入れられやすいカード型が好評のようである。
 4月上旬に行われたマクロミル社によるネットリサーチの結果では、nanaco認知者のうち55%が利用したいと回答しており、日本で始めての流通業者発行の電子マネーnanacoは順調に受け入れられているといえるだろう。だがしかしこのアンケートでは、今後電子マネーに望むこととして「複数の電子マネーを統一」をあげる人が57%で最多となっており、ただ乱立するのではなく消費者に分かりやすくなるようになってほしい。セブンイレブンでは、今年夏にQuicPayの決済を開始し、その後ほかの電子マネーの決済にも対応する考えである。新しく登場した電子マネーは急速に拡大を続け、既存の電子マネーのシェアに大きな変化をもたらすことであろう。
文責 石井・杉山・山脇