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海外視察2006 バンクシス社

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近年の日本では、首都圏を中心に電子マネーが発展しています。そんな中私たちは世界初の電子マネーと言える「プロトン」を開発したバンクシス社に、視察を行いました。

<映像によるレポートはこちら

ベルギーの芸術的な町並み、それは一瞬にして自分たちの心が洗われるような町並みのなかに堂々と経ち構えている近代的な建物。それこそがバンクシス社本社であった。
私たちは、この中でレクチャーをうけることができた。

● バンクシス社について

バンクシス社は60の銀行によって共同設立をし、43社が株主となって設立をしている。銀行のIPオペレーション、支払いシステム、ATMのネットワーク管理などの全てを行う日本にはないタイプの独自性をもち1000人ほどの社員を抱える会社である。
バンクシス社の利益は、銀行がオペレーティングに支払う手数料、商店が払う手数料、支払い末端機の製造、販売、貸出による収入の主に3つの柱から成り立っている。

● プロトンについて

プロトンとは、バンクシス社が手がけた電子マネーのことである。プロトン開発当初は標準化された電子マネーがなかったため、バンクシスの遂行した業務は現代の電子マネーに大きな影響を及ぼしたといえる。バンクシス社は、プロトンカードを普及させるために無償での配布、宣伝に力を注いだ。その結果、今のプロトンの成功に結びついたのである。
プロトンカードには3つの支払いシステムがある。デビット機能を備えた「バンコクコンタクト」クレジット機能を備えた「マスターキャッシュ」プリペイド機能を備えた「プロトン」である。主に有料駐車場やファーストフード店、飲料などの小額決済に利用されている。ベルギーの町のいたるところに設置されているプロトンの端末機が目立っていた。
 プロトンには現在200万人ほどのユーザが存在していて、50才から60才の利用者がとても多い。これは、日本とは大きく違うところである。これは日本とは文化・利用目的が違うためであると考えられる。理由のひとつとして、日本はもともと現金主義の国であるのに対しベルギーではクレジットがもともと多いに普及していた国であるのだ。そのため日本では交通機関を利用したSUICAを筆頭に電子マネーの普及が進み、自然とサラリーマンなど毎日通勤する人の利用が増加していったと考えられる。ベルギーでは、ユーロのコインが小さいくお年寄りに扱いにくい理由からこの世代の利用が増加したのだ。またプロトンでは日本のSUICAのような交通機関での利用は難しい。それは日本のような改札が実現していないこと、銀行が交通機関にICカードの利用を拒んだことが理由である。
セキュリティの充実についてのレクチャーも受けることができた。プロトンの中のICチップの中の個人情報を盗み出すことは非常に困難につくられている。このシステムを破壊しようとするにはピンコードが必要となるためである。
また、カードの紛失、破壊した時の保障については申告をすることによって過去5回の履歴を確認することができ、銀行からその金額は返金してもらえる。このようなサービスがあるからこそ、ユーザーは安心して使うことができるのである。また、チャージ金額、端末機に入れられる金額の上限がはっきり決められている。端末機に入れられた金額が上限額を越える時、その端末機は使うことはできなくなるほどの徹底的な対応である。この上限を決めることにより、万が一のことがあった時、大きな損害を被らないという銀行側の対応がみられる。
これらのことからみても、私たち日本人がみている電子マネーとは大きく違うことがわかる。日本とベルギーは今までの歴史・文化・人種・・・それらのすべてが異なる。電子マネーをひとつ取り上げただけでもその文化にあった電子マネーが実現しない限り普及はしないことがわかる。

● 商店側から見たメリット
商店側からみた時のメリットについて、やはりスピード決済やどのような顧客がどのような商品を購入しているかなどのマーケティングデータをとれることがあげられる。
商店から見たメリットで日本の考えとは大きく違う点として自動販売機や公衆電話に現金を残しておかないという点がある。日本に比べ犯罪が多い国にとって無人である場所に現金を置かずに電子としての金銭を設置することは非常に安全なことなのである。
日本でも自動販売機での電子マネーの利用が始まっているが、日本では日本にあった電子マネーの使用方法が更に活性化されることを期待したい。

● 経済活性化におけるメリット

プロトンの電子マネーを利用することによって国全体の経済にも大きな影響を及ぼす。お金がチャージされた状態の時、そのお金は市場に出回っていない。このお金は銀行が投資することができるのである。現在、単純計算しただけでも5000万ユーロが個々のユーザにチャージされている。この金銭を銀行が投資などに利用できているのである。そうなれば、銀行側にとってのメリットは大きいうえに経済は活性化されることは間違いないことは容易に理解できる。

● バンクシスの未来

バンクシスの目標として「すべてがプロトンになる」ことがあげられていた。つまり、ユーロがこの世からとりさらわれ、すべての買い物がプロトンになる世界をめざしているとのことだった。このような大きな目標を掲げているバンクシス社の未来は注目したいものである。日本の電子マネーの活性化への希望とともに今後の発展に期待したい。

文責 杉山

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