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校友会学生研究奨励賞を鈴木 雄太さんが受賞

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平成十六年度の卒業論文の最優秀論文である校友会学生研究奨励賞を澁澤ゼミ第二期生鈴木 雄太さんの「企業内研修におけるeラーニングの可能性についての考察」が受賞しました。

企業内研修におけるeラーニングの可能性についての考察

要旨

IT技術の急激な進歩によって、今日では遠隔地であっても、多くの人間に同等の研修機会を設けることができるようになった。時間や場所に制限されない新しい研修スタイル、すなわちeラーニングの需要が今、日進月歩で拡大を続けているのだ。
 eラーニングはその利便性や可能性から、今まで多くの研究がなされてきた。例えば、eラーニング発祥の地である米国の事例を研究 したものや、教育機関におけるeラーニング導入についての考察 など、研究対象は同じでも問題意識は多様である。
 前述のように、様々な研究がなされているeラーニングではあるが、実際に一般企業の経営活動において、充分に活用されているかと言えば、いささか疑問符が残るのは否めない。産業能率大学が2000年11月に行った、企業内研修におけるeラーニング導入の実態調査では、企業の約三割が、「eラーニング導入はやや先の課題」としており、人事情報のデータベース整備など、日常業務の効率化を目的とした情報化施策を最優先課題としている。確かに、社内データベースの構築は重要な課題の一つであるが、eラーニング導入を先送りにしている要因は、そのような課題とは別にあるのではないかと私は考える。
eラーニングは、研修の効果測定が難しく、研修結果が不明瞭になりやすい。そのため企業経営において、不確定な情報投資が敬遠されるのは当然の結果であると言える。また、eラーニングは初期投資額が集合研修の費用よりも高い。このような事実もeラーニング導入を阻害している要因と言えるだろう。
今まで企業のeラーニング導入において、上記のような問題点ついて言及した論文は少なかった。そこで私は、本論文で「企業におけるeラーニングの効果的導入とその可能性」について論じていきたい。そのために、まず第一章ではeラーニングの詳細について説明する。ここで具体的な手法を述べた後、将来的にeラーニングは大学等教育機関よりも、企業内研修において活用されていくという仮定を導いている。その端的な理由は、eラーニングの特徴が、自己研鑽を積む社会人のモチベーションと非常に親和性が高いためである。また知的生産活動において、企業は新しい付加価値を見出す必要があるため、結果として知識共有とコスト削減が求められる。そのような観点からも、eラーニングは特に有効であるとことを、ここでは述べている。
第二章においては、企業内研修の現状を分析し、問題点を明確にする。企業内研修をOJT、OffJT、自己啓発の大きく三つに分け、それぞれの特徴と日本企業における研修の位置づけについて、まず説明している。その中で、特に自己啓発とOffJTによる研修は、eラーニングの活用によって時間や場所に制約されにくくなり、現状よりも充実した研修の場を提供できると論じている。
その後、第三章ではeラーニングの具体的な導入について触れていく。ここでは第二章で述べたeラーニングの性質を再考しながら、企業におけるeラーニング導入について、FUJITSUユニバーシティとCisco Systems, Incの企業内研修という二つの事例を挙げて考察している。この日米企業における導入事例から、企業内研修におけるeラーニングには、ブレンディッド・ラーニングの実施と、学習効果の正確な測定が最も必要であるという考えに至っている。その中でも特に、学習効果の測定は非常に困難で、eラーニング先進国のアメリカでさえ、試行錯誤を繰り返しているのが現状である。このような問題を踏まえて、次章で総合的な結論を迎えている。
最終章である第四章では、企業におけるeラーニング導入について私なりの知見を述べ、全体の結びとしている。ここでは様々な観点から、eラーニングが企業内研修のコスト削減に大きく貢献していると考えている。また、全ての企業が同じ導入形態で効果を出すことは困難であることも述べている。全く同じ形態や規模の企業が存在しないのだから、eラーニングの導入形態においても同じであるはずがないのだ。企業は、出来得る限り正確な導入メリットを検討し、収益に繋げる必要がある。そして最終的には、eラーニング導入が、研修費削減といった部分的な最適化だけに収まってしまうのではなく、それがビジネスの一環であり、戦略的な意思決定として扱われなければならない事であると述べ、結論としている。

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