第2回 電通e-MarketingOne 北沢氏

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広告業界トップである『電通e-MarketingOne』での北沢氏の今回2回目となるお招きは、より充実したお話と発展状況を伺うことができました。 


6月28日、広告業界トップである『電通e-MarketingOne』の北沢先生をお招きし、会社概要や事業内容など広告業界の貴重なお話をして頂いた。
電通
電通という企業は、売上高1兆4025億を誇り[H16年3月期]、業界でもトップを走っている。電通は、広告に関するマーケティングサービスや広告表現の企画及び製作、情報の処理、提供や研究開発に関するサービスなどを行っている。
○電通e-MarketingOne
電通が分社化し、その関連会社は数十社にも及ぶ。その中で広告関連の会社として2002年2月1日汐留に電通国際情報サービス・電通テック・CCI[インターネット広告の専門企業]が出資して設立されたのが『電通e-MarketingOne』である。
○企業方針
消費者が商品を購入する際、その商品の情報収集のための手段は今やテレビCMだけに留まらず、インターネットや携帯電話の普及により様々な方法で情報を入手できるようになった。そしてどこで・どのメーカーの商品を購入するかなどの選択肢も大きく広がった。その影響で今日企業側でもマーケティング活動は急速に変化し、競争も激しくなっている。つまり選択肢の拡大により、商品・サービスと顧客との接点が多様化し、顧客との新たな関係作りが求められる時代となったのである。『電通e-arketingOne』では、顧客マーケティングプロモーション・チャネルマネジメント※1、ビジネスの設計からマーケティング実行支援までを行っている。またクライアントの新たなマーケティング課題をワンストップで解決することを事業目的とし、常に新しいマーケティング活動を提供しているそうだ。
顧客戦略
○どのようにして顧客をつかむか
「最も大切なのは、顧客をどうつかむかである。」と、北沢先生はおっしゃっていた。販売促進には顧客の管理、顧客接点の多様化・確保が重要となってくるそうだ。上にも示したように今日では顧客と商品・サービスとの接点がたくさんあるために、データの収集が必須となった。ロイヤリティ※2の高さによって、セールスプロモーション※3を始め、顧客の好きなものや、販売するにあたってどんな方法で宣伝していくかなどといった詳細をデータから読み取っていく。しかし、どのような思考で顧客それぞれのニーズに応えるようなサービスを行い、プランニングのみに留まらず長期的な思考で進めていくのだろうか。
○プロモーション方法
 
化粧品、家電メーカー等では販売を委託しているため、顧客データがメーカーに伝わりにくいという問題があげられる。これでは商品開発やキャンペーン戦略に顧客の声が反映されにくい。そこで、顧客とメーカーをつなげるダイレクトチャネルをwebで設置する。そうすることによって、顧客データをメーカー自身で管理できる。さらに、販売店には置かない商品を紹介したりすることが可能であり、薬などは効能を動画で配信することができるなど、これはwebならではのプロモーション方法だ。しかし、webによるプロモーションや広告だけが増えているわけではない。従来の広告方法、例えば雑誌に広告を載せるなどしてさらに強く印象付けをするのだ。
このようにメーカーと顧客との間に入り、最終的には企業の成長につながるような販売方法を導いていく。たくさんあるデータから様々な情報を読み取り、さらに先を読むように分析を行うのはそう簡単にできるものではないだろう。『電通e-MarketingOne』では、新しいメディアの活用や効率的なプロモーションを様々な視野で顧客の立場から行っていく事を重要視しているそうだ。つまり幅広い実行力で今の時代に沿うような販売促進をする必要性が求められているということになる。
○顧客の意思と行動
顧客戦略で重要なことは、「顧客を知る」ということである。顧客の「意思」と「行動」は必ずしも一致するものではない。「あるブランドが好きか?」という問いの結果と、実際にそのブランドの商品を買うかどうかという購買意欲は必ずしも一致しないという。この「意思」と「行動」から顧客の状況を推定する必要があるという。そのためにはアンケートから顧客の状況を見ることが最も重要であるそうだ。アンケートといっても、その回答だけを求めているのではない。まずアンケートがあった時点で、それに解答するかどうかかという消費者の「行動」が示されるのだ。次に、回答の内容で消費者の「意識」を得る。その両方からたどり着くのが、消費ということなのだそうだ。
○最後に
今回の講演では通常聞くことのできない貴重なお話を聞かせて頂き、私達からも積極的に質問をすることができた。広告代理店の仕組みや企業戦略など大変勉強になり、有意義な時間であった。北沢先生のプレゼンテーションの方法、質問に対しての迅速な応対はこれから私達が目指す人物像である。
※1 チャネルマネジメント:顧客ニーズやレスポンスに対応する個々のサービス開発
※2 ロイヤリティ:ある製品やブランドと顧客の関係や相互作用を数量的に示したもの
※3 セールスプロモーション:製品やサービスを試したり購入したりする行動を促すために行う短期的な動機付け
文責:白井・原